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忍びの者?

2015年06月27日 23:20

 お久しぶりでございます!

 ここのところ地味に地上の業務が忙しく、なかなか日誌に出現しなかったアウローラですが……

IMG_203329.jpg

 今日はクライミングジムに行ってきました。

 画像は、命綱(というのか? まだ用語が詳しく分かりません)をつけて、建物3階分くらいある(と思われる)ウォールを登っているわたくしの図です。

 わたくしはクライミングが人生初体験だったので、この高さの壁に自分の手足だけで登ることももちろん初、2階の高さをこえた辺りからは、さすがにちょっと怖かったですよ……

 このコースは、ゴールのホールド(←岩みたいなやつ)まであと1コ! というところまででどうにもならなくなり、降りてきたのですが、他の「反り返りが少ないコース」では、無事にゴールまでたどり着くことができました。

 降りるときは、パッと手を離して「落ちる」ようにすると、上で命綱を巻きとっている「オートビレイ器」のおかげで、スルスルとほどよい勢いで降りてくることができるのでした……
 
 最初は「コレもしも機械壊れてたら死んでまうやん」と若干不安でしたが、慣れると、意外と怖くなかったです。(←油断は禁物ですが……!)

 クライミングの前には、ボルダリングといって、命綱をつけず、下にクッションをひいた数mのウォールを登るということをしていました。

 わたくしは、こういうスポーツはとにかくゴールまで登ればいいんだと思っていたので、ホールドのカラーなどによって、持っていい場所&踏んでいい場所が決まっていることを、今日初めて知りました!

 何人もの若者たちが、それもう壁ちゃうやんというレベルに反り返った壁を、小石みたいなホールドを頼りに登っていて圧巻でした(←途中で落ちる人も多かったですが……)。

 これぞまさに忍びの者!!

 ちなみにわたくしは、山登りのための訓練をかねた全身運動としてどんなもんかと思い、試してみたのですが、凄く楽しかったですよ。

 普段使わない感覚が働くといいますか……

 下手に落ちたら大ケガをする可能性もあるので、心・技・体をフルに使って、真剣に遊んだ感じです!

 普段使わない筋肉もフルに使ったので、今、肩から腕にかけてがパンパンです(汗)

 上半身の力に頼りすぎていたということでしょうか?

 壁登りも、いろいろな流派? や考え方があって奥深い世界のようなので、また雑誌でも眺めて勉強してみたいと思います!


 というわけで、今日のところは(筋肉痛により)このへんで~!

 下記事に拍手、ありがとうございました☆(拝)

 また次回の記事で、お目にかかりましょう~!!
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庭の王国への旅 29

2015年06月21日 17:05

      *             *


 老婆の歩調は、まるで景色を眺めながら散歩でもしているかのようにゆったりとしていて、ひどい寝不足の上に、星の娘を背負っていても、ついていくのに苦労するということはなかった。

 3人は――ひとりは老人の背中でぐっすりと眠っているのだが――、今は誰もいないお茶屋のかたわらをすり抜け、林の中の小路をたどり、オニユリの小屋のすぐそばを通った。

 あの白いオオカミ、雪の王がいるだろうか、と老人は思ったのだが、彼はどこかへ出かけているのか、姿を見せなかった。

「足元、木の根に気をつけな。」

 老婆は呟くようにそう言って、まったく足取りを変えることなく進み続けた。

 少しずつ、生えている木々の間隔がせばまり、透かし彫りの細工物のようだった頭上の梢は、次第に厚く重なりあい、空を完全に隠しはじめた。

 落ち葉が降り積もり、腐ってできた豊かな土はふかふかとしていて、老人の脚にかかる二人分の体重をしっかりと受け止めてくれた。

 その感触はまた、老人に昨夜のことを思い出させた。

(これは、あのとき踏んだ土の感触じゃ……。
 旅人の後について、林の奥に迷い込みそうになったときの……)

 昨夜は暗闇の中でほとんど何も分からなかったが、このあたりは植生のほとんどをまっすぐな幹を持つ背の高い広葉樹が占めていて、地面にはところどころにほんのわずかな木漏れ日を糧として生きているほっそりとした実生や下生えの植物が生えているだけだった。

 あのときは、どれくらい進んだのかさえも測ることができなかったが、今、こうして薄暗いながらも光のある中を歩いてみると、実はそれほどの距離でもなかったのかもしれない、と思えた。

 昨夜は、果てのない長さを迷い歩いているような気がしたものだった。

 本当の暗闇の中を進むとき、それに慣れていない人間の感覚は、まったくあてにならなくなる。

「ほれ、そこだ。」

「もう着きましたか?」

 老婆が急に言ったので、老人は思わずそう答えた。

「馬鹿な、違うよ。あたしの小屋に着いたのさ。
 ちょっと寄っていくよ。必要なものがあるんだから。」

 老婆の小屋は、大きな塚のように土が盛り上がった場所に、なかば土にめり込むようにして建っていた。

 黒っぽい木で造られた小屋の、屋根の上から土をかぶせて塚のようにしてある、と言ったほうが、人には伝わりやすいだろう。

「ちょっと、そこで待ってな。」

 分厚い木の扉を開けて、老婆は自分の小屋に入っていった。

 老人は、爪先でちょっと地面を掘ってみて、だいたい乾いているようだと分かると、星の娘をそっと背中から下ろした。

 子供の姿になった彼女は痩せていてとても軽く、おかげで背負って運ぶにも苦労が少なくてすむが、ここからどれほど歩かなければならないのかによっては、苦労が少ないなどとは言っていられない状況になるだろうと老人は思った。

 小屋の扉が開き、両手で持ったお盆にいろいろなものを載せて、老婆が出てきた。

「まずは、この水を飲みな。」

 ほんの少しの水が入った黒い焼き物の器を老人に渡しておいて、老婆は手早く彼らのまわりを囲むようにいくつかの香炉を並べ、そこに乾かした植物の葉を入れて火をつけた。

 もうもうと煙があがり、老人は咳き込んだ。

 器に入った水を飲むと、奇妙に甘く、痺れるような感覚があった。

「全部飲みな! 大丈夫、分量は加減してあるんだから。」

 反射的に吐き出そうとした老人を、老婆が叱った。

 彼女は煙を両手でかき集める仕草をして、それを自分の体や、地面に横たわっている星の娘の体になすりつけていた。

「これは何ですか?」

 舌に残る甘い後味に顔をしかめながら老人は言った。

「それはね、水に、ある木の皮を少しばかり浸したものさ。
 もっと濃い液は麻酔に使うこともある。
 それを飲めば、少し頭がぼんやりするけど、そうでないといけないんだ。
 これから行く森を素人が抜けるには、どうしても、そうでなきゃならん。」

「この煙も、そういうものですかな?」

「いいや。これは、におい消しだよ。
《鎧を着た獣》たちに気付かれにくいようにさ。
 わしひとりなら、こんなもんにも用はないが、なにしろあんたらは、今から初めてあの森を抜けるんだから。」

 老婆はそう言い、老人の体にも煙をなすりつけた。

「その《鎧を着た獣》というのは――」

 そこまで言って、老人は、自分の言葉が妙にこもって、遠くから響いてくるように聞こえることに驚いた。

 酒に酔って眠り込む直前の感じに似ていた。

 目を開けていても目の前の景色がぼんやりとしてきて、老人は慌てて頭を振った。

「その獣は……わしらを、食べますか?」

「ああ、気がつけば、そうするだろう。
 いいかね、奴らに出会ったらどうしようとか、怖いとか、余計なことを考えるんじゃないよ。
 頭を空っぽにして、何か見ても見なかったようにして、あたしについておいで。
 ――ほら、あたしの背中を見るんだ。」

 老婆は老人に背を向けて、自分の服の背に刺繍された、信じられないほど手の込んだ鳥の模様を見せた。

「あたしが先に立って歩く。
 あんたは、お嬢ちゃんを背負って、あたしの背中の鳥だけ見ながら、ついて歩いておいで。
 羽を一枚一枚数えるのでも何でもいい、とにかく、この鳥だけを見て歩きな。
 いいね。さあ、立って。」

 言われた通りに立ち上がろうとして、老人は自分の体が信じられないほど重くなっていることに気付いた。

 ただでさえ、眠気が限界に近かったというのに、これではとても歩くことなどできない。

 老人はふらつき、地面に座り込んだ。

 そのまま、体を前に倒して額を地面につけ、目を閉じようとした。

「駄目だ、駄目だよ! 目を開けるんだ、ほれ。」

 背中を叩かれ、嫌々ながら目を開けると、視界いっぱいに黒ずんだ落ち葉が見えた。

「あんたなら、出来るよ! 師匠がそう言ったんだから。
 ほれ、目を開けろ! 体を起こして!」

 老婆はふらついている老人の上体を強引に起こすと、肩をつかんでがくがくと揺さぶった。

「あんたが、お嬢ちゃんを連れて帰ってやるんだろうが!
 こら! 根性見せろ!」

 ふと老人の脳裏に、黒髪の若者を引きずり起こしながら毒づいているオニユリの姿がよみがえり、ああ本当にそっくりだ、と感じて、笑いが込み上げてきた。

「ええい、何を笑ってんだい、気色悪いね。――さあ、立って!」

 老人がやっとの思いで地面から尻を離して立ち上がると、老婆は軽々と星の娘を抱きあげ、老人の背中におぶさらせた。

「あたしが抱いていってやったほうが速いだろうが、」

 と、老婆は言って、いつの間にか手にしていた槍の柄をしごいた。

 その槍は、オニユリのものよりも握りが太く、少し短いようだったが、穂先は冷たい銀色に輝き、どんなものでも串刺しにしてしまいそうだった。

「何かあったときには、あたしが食い止めなきゃならんからね。
 いいかい、ここからは、何があっても一言も喋るな。
 ――いいね、一言も、喋るんじゃない!
 さあ、行くよ!」

 老人は、老婆の後に続いて歩き出した。

 先ほどまでとは比べ物にならないほど、足が重く、ただ一歩を前に出すのに何十秒もかかるような気がした。

 若い頃に読んだ、兵士たちの訓練の様子を書いたルポタージュの内容が老人の頭の中をぐるぐると回った。

 若い兵士たちは重い装備を担いで夜通し山の中を歩き、あまりの疲労に、歩きながら眠ってしまい、小川を渡るときに橋の手すりを踏み越えて川に落ちる者までいた――という話だ。

 水を詰めたボトルをバラストとして荷物に詰めておくのだが、あまりのきつさに、上官にばれないよう荷物の中のボトルの蓋を緩め、少しずつ水をこぼして荷物を軽くしていった――という話もあった。

(じゃが……わしの場合には、少しずつこぼしていく、なんて技は、使えんからな……)

 軽いと感じていたはずなのに、今は鉛の人形のように重い星の娘の体を、老人は歯を食い縛り、しっかりと背負い直した。

 ともすればぼんやりと霞みそうになる視界の中央に、老婆の背中にある鳥の刺繍があった。

 赤い布地の上に、色とりどりの糸でぬいとりされた鳥は、大きく翼を広げ、首を伸ばして足をたたみ、今まさに天空をゆく姿でそこにいた。

 老婆の足取りに合わせて、鳥の姿は微妙に動き、まるで本当に生きてそこに飛んでいるように見える瞬間があった。

 周囲の植生は少しずつ変わり、背の高い広葉樹の森に、もっと背の低いねじれた木々がまじりはじめ、周囲はいよいよ暗く、鬱密としてきた。

 ごつごつとした大きな岩があちこちに見え、その表面を、複雑な色をした苔やつる植物が覆っている。

 奥へ奥へと進むにつれて、岩はますます大きくなり、見上げるほどに巨大なものもあらわれはじめた。

 空気に湿り気が増し、密度が濃くなり、重くなったように感じられた。

 つんと鼻をつくような、獣のにおいがしてきた。

 羽虫が飛び交い、這う虫が木々の幹や地面にうごめいている。

 中にはちらちらと弱い光を放つものもいて、辺りの景色はもう影絵のようだった。

 老婆は歩き続け、老人は星の娘をおぶって、その後についていった――

 老人の頭の中では、小川に落ちる兵士たちの話がさっきからずっと繰り返し回っており、その目には、老婆の背にある鳥の姿だけが映っていた。

 不意に、目の端で何かが動いたような気がした――左の真横、少しばかりの木々を隔てたところで、小山のような灰色の何かが。

 老人は、そちらに目をやることはしなかった。

 黙々と歩き続けるうちに、そういう巨大な動くものが、幾度も眼に入るようになった。

 目の前を、巨大な岩山がふさぎ、老婆は黙って進路を逸れ、迂回した。

 老人はその後についていった。

 ごうっと生温かい風が起こり、苔をまとった岩山が、動いた。

 それは、巨大な巨大な熊に似た獣で、背中から腕にかけてを古錆びて苔むした鎧で覆い、体を丸めて眠っているのだった。

 黒ずみひびわれた爪は一本が人間の体よりも大きく、指の毛にも灰色がかった緑の苔がついていた。

 恐慌をきたして喚きだしても不思議ではないところだったが、老人は奇妙に冷静にその側を歩いて通り過ぎた。

 これが《鎧を着た獣》たちなのだ。

 彼らがこの森に棲むことで、不思議の湖への道は守られている――

 あちこちに、枝から枝へと張り巡らされたクモの巣が目立ちはじめた。

 巣を織りなす糸には、水晶の粒のようなしずくが無数についており、巣の中心に座り込んでいるクモたちは、どれも宝石のように輝く体をしていた。

 老婆は慣れた様子でひょいひょいと身をかがめ、クモの巣を破らぬように通り抜けていった。

 老人は、老婆の動きをそっくりまねて、そのすぐ後をついていった。

 遥か上のほうで、高く澄んだ鳥の鳴き声が響き、羽ばたきの音が聞こえた――

 翼にうたれた枝が揺れ、ばらばらっと水の粒が落ちてきて、老婆と老人の頭上に降りかかった。

 老人の背中でぐっすりと眠っていた星の娘は、頬をぱたぱたと冷たいしずくにうたれて、うっすらと目を開いた。

 彼女の目に映ったのは、自分を背負っている老人の肩と、見たこともない暗い森の風景と、巨大な巣の中心に居すわった、腹の大きさが子供の頭ほどもある光るクモの姿だった。

 彼女はひゅっと息を吸い込み、絹を裂くような悲鳴をあげた。

 老人は飛び上がり、老婆が振り向いた。

 彼女たちのほとんど真横で、岩の壁のように見えていた場所にカッと一条の亀裂が走り、らんらんと光る巨大な赤い眼が一同を睨みつけた。

「あっちだぁ! 走れぃ!」

 老婆の槍の穂先が一瞬、ひとつの方向を示し、次の瞬間にはぶうんと唸って回転した。

 眠りを破られた岩壁のような《獣》が巨体を揺すって地面から起き上がり、咆哮をあげた。

「茨の扉へ向かって走れ!」

 と、と、とーんと老婆の小柄な体が枝を蹴って宙へと駆け上がり、巨大な《獣》の鼻先を槍の石突きでぶっ叩くのが見えた。

《獣》が怒り狂って腕を振り回し、草刈り鎌のように木々の枝を薙ぎ払って振り飛ばす。

「走れっちゅうとるだろうが、このボケェ!」

 老人ははっと我に返り、まだ叫び続けている星の娘には構わず、老婆が指した方向に向かって猛然と駆け出した。

 湿った根がぐねぐねと地面に盛り上がっていたが、それを踏んで滑っても、転ぶ前に次の一歩が出て走り続ける。

 命の危険に直面したことで、眠気も疲労も一度に吹っ飛び、歳からは信じられないような動きができた。

 やがて目の前に、黒い柵のようなものが見えてきた。

 腕ほどの長さがありそうな無数のとげを生やした、太い茨の枝が絡み合い、こちらと向こうとを隔てる壁となっているのだ。

(茨の扉――!?)

 通り抜けられそうな場所はどこにもなかった。

 もう少しで、あのとげだらけの壁に頭から飛び込んでしまう。

 だが、勢いがつきすぎて止まれなかった。

 背後でめりめりと生木が裂ける音がした。

 止まれば転んで追いつかれ、《獣》に食われてしまうだろう――

「開けてくれえーっ!」

 老人は、目を閉じて叫び、叫びながら、黒い茨の壁に突っ込んでいった。



【庭の王国への旅30へと続く】

のっそりのっそり

2015年06月20日 20:46

 今回は、凄く久々に何もない週末!(←本当は業務の書類作りがあるはずなのだが……・汗)

 というわけで、一日のっそりと体を休め、zayoさま宅の記事で美しい花々に癒されたり、ギンコさんの庭で生い茂る植物を凝視したり、忙しさで荒れ気味になっていた執務室を片付けてスッキリさせたりしておりました☆

 その片付けのさなかに……

 IMG_3557.jpg

 懐かしい!!
 
 ずっと前に描いてファイルに綴じてあった、『庭の王国』の住人、オニユリさんの絵姿が出てきました!

 わたくしにしては凄く珍しい、人物の全身像。

 何だか……「フフン!」という感じの表情ですね(笑)

 手に持っているのはお茶のセットと、「元気が出るお茶」を淹れるのに欠かせない「ルビーの実」ですよ。

 背景がものすごい適当さですが、心の眼で「お茶屋さん」の光景をご覧くださいませ(笑)


 そして――

 うさぎ様宅で、自分の絵の歴史を並べて見る! ということをなさっていたので……

《数年前》
rakugaki16.gif

  ↓

《今》
IMG_0920.jpg

 うん……まあ……それなりの進歩はみとめられますね(笑)

 上の坊ちゃんなんて、前髪が横一直線ですからね……(汗)

 ちなみに下の人は、数分前に描かれた神託の産物であり、どこのどなたかは、わたくしにも分かりません(笑)

 冷静に見ると、向かって右側の眼と眉毛が、本来はもうちょっと下になければいけない気がします……

 これは、わたくしの癖ですね……せっかくドットが入っているのだから、描いている段階で気付けばよかったのに……(汗)

《翌日に追記!》

 何だかどうしても上のにーちゃんの顔(というか髪形というか、頭の形?)に納得がいなかなかったので、再度、らくがいてみました!

IMG_1817.jpg

 違う人やん!!

 でも頭の形には納得がいきました☆ フウ☆(←こだわる点がよく分からないアウローラであった)

 このひとは何となく「とあるラケダイモンの兵士」をイメージして描きました。

 レオニダス隊長の部下のひとりでしょうか。

 無表情のまま、槍を引っ掴んでブン投げていればいいですよ……☆


 IMG_20150614_140530.jpg

 これは、わたくしが大好きな地上のお茶屋さんに飾ってあった、コケとガラスと陶片のコラボレーション的な作品です。

 LEDが組み込まれた「照明」でもあり、ミニ園芸とも言え、アートでもあるという!
 
 ターミナルの執務室にも、こんな照明が欲しいですね~!

 話の流れと全く関係ないですが、美しさのあまり、思わずご紹介。


 そして私信ですが、うさぎ様、ターミナル改装にお言葉を下さってありがとうございます☆(拝)

 そちらはもう10周年……! ひとつのことを10年続けるというのは、かなり大きなことだと思います!

 その10年の中に、いろいろな試行錯誤や、模索があり……サイトに歴史あり、そして「人に歴史あり」ですね!

 当ターミナルも10年目を迎えることができるように、ほどよく無理なくがんばります☆

 さらに、クラークさんの誕生日、おめでとうございます!!

 わたくしは数字関係の記憶力が異様にうっすらとしているので、なかなか人の誕生日が覚えられないのですが、クラークさんの誕生日は覚えられそうな気がします☆


 ということで……本日のところは、このへんで!

 下記事に拍手、ありがとうございました~っ!(拝)

 また次回の記事で、お目にかかりましょう☆

  

ヘリオスとギンコの植物日誌

2015年06月18日 19:56

ギンコ「ヘリオスも皆も、久しぶりだね。
 え~、いきなりだけど、例の多肉植物に花が咲いたよ」

IMG_20150613_173758.jpg

ヘリオス「うお!? ――つーか、これ、花が咲くもんだったんだな……」

ギ「なんか葉の色が黄色っぽくなってきたな~と思ったら、いきなり白い花が咲き始めて、びっくりしたよ。
 西畠清順さんだったか誰だったかが『多肉植物が紅葉するのは盛りの時期を迎えた証拠』って言ってたけど、こういうことだったんだねぇ」

へ「花が咲いたってことは、実もなるのか……?

ギ「さぁ? とにかく、引き続き見守っていくよ~」

IMG_20150613_173823.jpg

へ「おお、花盛りだな!」

ギ「越冬組の斬り込み隊長、マンデビラだよ。
 越冬させるために、つるをバチッバチに剪定しておいたら、今年は凄く花の数が増えた。
 来年あたりは、一回り大きな鉢に植えかえてやろうかねえ」

へ「完全放任主義だったおまえから、『剪定』とか『植え替え』なんてフレーズが出てくるよーになるとはな……(しみじみ)」

IMG_20150613_173912.jpg

ギ「アウローラさんが、地上の同僚から貰ったキキョウの株に、花が咲いた!
 見事な星型だねぇ」

へ「ギボウシだけじゃなくキキョウも貰ってたのか……!?」

ギ「ちなみにキキョウって、日本原産の花なんだってさ」

へ「ユーカリやらマンデビラやらが茂ってる庭においては、貴重な存在かもな……」 

IMG_20150613_173924.jpg

ギ「ヤグルマソウ。
 他にピンクと白も咲いてるんだけど、アウローラさんは、ヤグルマソウのブルーが、あらゆる花の色の中で一番好きなんだってさ。
 人物の眼の色としても気に入ってて、『矢車草の青』の眼をした娘には、特別な思い入れがあるって言ってたよ」

へ「ほ~。……確かに、上のキキョウと比べてみると、似てるけど違うもんだな。
 つーか、この花の形自体、ちょっと『眼』っぽくねぇか?」

ギ「確かに、ちょっと『虹彩』を思わせる感じかもね。放射状の感じがさ。
 矢車草って名そのものが、この形から来てるのかもしれないねぇ?」

IMG_20150614_170100_1.jpg

ギ「ちょっと趣向を変えて、アタシの家の玄関」

「微妙に洒落てるな」

ギ「いやぁ、前まではマットみたいなやつを敷いて、透明なガラスの花瓶を置いて、花を活けてたんだけどさぁ。
 どうもバランスが悪い感じだったんで、茶室みたいな感じにしてみたよ」

へ「そーか……。まあ何にせよ、庭に生えてるもんで花瓶が飾れるなら、いいことじゃねーか」

ギ「これからthe・梅雨の季節に突入するからね~、水やりの加減も難しいし、やれやれだよ。
 ま、ほどよくがんばってみるけどね」
 
へ「頼むぜ。俺も時々、様子を見に来るからよ!」

ギ「おう。……じゃ、そういうことで、今日のところはこのへんで。
 下記事に拍手ありがとうございました~、ってアウローラさんが言ってた。
 じゃ、また、次回の記事で会えるといいね~」

より分かりやすく!

2015年06月15日 21:37

ボレアル「……あれ!? ターミナルの玄関口が、なんかちょっとあっさりした感じに!?」

アウローラ「おお、ボレアル君! 
 そうなのです、ちょっと前に、改装してみたのですよ」

ボ「そうでしたか……僕はグランド・ギャラリーにこもっていたので、気付きませんでしたよ。
 ていうか、グランド・ギャラリーが『寄贈イラスト・SS』っていう名前になったんですね……」

ア「いや、グランド・ギャラリーという名称そのものは、そのまま残しますよ!
 ただ、玄関口における表記だけを変えたんです。
 だって、はじめていらっしゃったお客様に、いきなりグランド・ギャラリーって言っても、何のことだか分からないじゃないですか」

ボ「確かに! ……っていうか、6年くらい、ずっとそういう状態だったんですね(笑)」

ア「漢字がぎっしり詰まってるのも、読みにくい感じがするな~と思って……
 全体的に『初見でも内容が分かりやすい、あっさりした表現』に変えました!

  旧表記           新表記
「ターミナルマップ」  ⇒ 「サイトマップ」
「ターミナル規則」   ⇒ 「サイトポリシー」
「職員紹介」       ⇒ 「職員たち」
「グランド・ギャラリー」 ⇒ 「寄贈イラスト・SS」
「時空跳躍ゲート」   ⇒ 「物語!」
「職員日誌」       ⇒ 「日誌☆」
「ターミナル格納庫」  ⇒ 「格納庫」
「連絡通路」       ⇒ 「リンク」

 という感じです。
 すべて、正式名称はこれまでと変わらないのですが、玄関口の表記だけを改めました」

ボ「あっ、それに、説明の文も、かなりあっさりしましたね!」

ア「小さい文字でごちゃごちゃ書いても、逆に読み辛いと気付き、表現をスリム化して、フォントは少し大きくしました」

ボ「気付くのに、すごく時間がかかりましたね(笑)」

ア「まあ、何事も、改めるのに遅すぎるということはないということで……(笑)」

ボ「あと、ちょっと気になったことといえば、どうして物語と日誌にだけ  や  がついてるんですか?」

ア「あ~、それは、物語は当ターミナルのメインコンテンツですし、日誌はいちばん更新の頻度が高いので、ちょっと目立たせてみたというだけの話です☆」

ボ「そうでしたか……
 アストライアさんや謎の老人氏、帰ってきたら、びっくりするんじゃないですか?」

ア「そうですね~。お二人はとうとう、あの国から帰る道を探しはじめたようですが、行くよりも帰るほうが面倒なのは、『はてしない物語』の昔からの伝統――」

ボ「面倒なんですか!?」

ア「ええまあ……ちょっとね」

ボ「ちょっと、って、かえって不安なんですけど!?」

ア「ともあれ、お二人にはがんばっていただかなくては!
 お二人が帰還してくれないと、肝心の、メインゲートの物語群が確定されないので……」

ボ「せっかくアウローラさんがちょっと新しくした玄関口も、見ていただかないといけませんし。
 ともあれ、お二人が戻るまでは、僕たちと、ヘリオスさんの3人でがんばりましょう!」

ア「そうですね。
 ……ということで、今日のところはこのへんで!
 下記事に拍手、ありがとうございました!(拝)
 また次回の記事で、お目にかかりましょう☆」

庭の王国への旅 28

2015年06月13日 18:40


         *                  *

 太陽が山の端から離れ、激しかった風はゆるやかになった。

 今年の風祭りは終わった。

 誰が宣言しなくとも、そのことは、はっきりと分かった。

 人々は目をこすり、あくびをしながらその場を立ち去るか、そうでなければ、その場で地面にうずくまって、腕を枕にひと眠りしはじめた。

 老人は、立ち尽くしたまま、そんな光景をぼんやりと眺めていた。

 いつのまにか、老婆がすぐ側までやってきて、腰のあたりをぽんと叩くまで、自分たちがこれからどこへ行き、何をしようとしているところだったのか、ほとんど忘れかけていた。

「では、行こうかね。」

 老婆は何の躊躇もなく、そう言った。

「今から?」

 老人は思わずそう訊いた。

 ほとんど眠らずに一晩中、踊り明かして、そのまま休みもせずに不思議の湖へ出発するという。

 今、体は重く疲れ切り、睡眠を切に欲していた。

 もしも今ここで横になったら、固い地面の上であっても、1秒もかからずにぐっすり眠れることは請け合いだった。

 老婆も、皺の多い目の下に、濃いくまをこしらえている。

 だが彼女は言った。

「今からだ。……今からのほうがいいんだ。
 そう、今から行くのが、一番いい。
 あの森を素人が抜けるなら、踊り疲れてぼうっとして、頭が空っぽになっているくらいのほうがいいんだ。
 そうでなければ、勘付かれてしまうよ。」

「勘付かれる?」

「鎧を着た獣たちにさ。
 獣たちは、夜に動き回り、朝日が昇る頃には眠る。
 だが、こっちが怯えれば、それを感じて気がつき、襲ってくるよ。
 あんたらは、半分眠りながら歩いてるくらいでちょうどいい。」

 老人は、話を聞きながら途中で目を閉じてしまいそうになるほど眠かったが、とにかく頷き、星の娘のほうを見た。

 だが、彼女のほうは、もうとっくに地面に丸くなり、ぐっすり眠り込んでしまっていた。

 肩を掴み、ゆすっても、ちっとも目を覚ます気配がなかった。

「その子は寝かせておおき。」

 老婆が言った。

「そのほうがいいよ。」

「しかし、彼女を、ここに置いては行けませんぞ!」

 老人は思わず大声を出した。

 一瞬、眠気が飛び、頭がはっきりした。

 老婆は顔をしかめた。

「しいっ、大きな声を出すんじゃない。
 早とちりするんじゃないよ。
 誰がこの子を置いていけと言ったかね?
 あんたが、背負っていってやるんだよ!」

「できるなら、あたしが背負っていってやりたいところだけど。」

 側に来ていたオニユリが、ぐっとしゃがみ込んで星の娘を抱き起こし、その身体を老人の背中に寄り掛からせた。

「残念ながら、あたしはまだ、あの森を抜けて湖まで行ったことはない。
 もっと鍛えて、強くなってからじゃなきゃ、行けないんだ。
 ――でも、あんたたちは大丈夫。
 ばあちゃんの師匠が、そう予言したんだし、道案内にばあちゃんがついてるんだから、絶対に大丈夫だよ。」

 オニユリはいくぶんか悔しそうだったが、自分は行けないということを充分に理解し、受け入れているようだった。

 オニユリほど実力もあり、気も強い娘がそうわきまえるほど、危険な場所にこれから自分たちは行くのだ。

 だが、恐れはなかった。

 魔女の予言があったためということもあるが、何よりも、あまりに眠く、疲れ過ぎていて、頭がほとんど働かないのだ。

 老人は、気力を奮い起こして体をゆすり、星の娘をしっかりと背中に背負い上げると、不意に、オニユリと会うのはもうこれが最後かもしれないということに思い至った。

「オニユリさん、いろいろとありがとう……本当に、世話になりました。」

「さよなら。」

 オニユリは老人の目をしっかりと見て、微笑みながら言った。

 お茶屋の主である彼女は、出会い、別れることに慣れている。

「またいつか、遊びに来てほしいな。あのお茶をごちそうするよ。」

「ええ、いつか……いつか、また。」

「では出発しよう。」

 老婆がそう言って、崖に背を向け、淡々と歩き始めた。

 星の娘を背負った老人は、遥かかなたの東の山脈に昇る太陽と、草原に続く眼下の川面のきらめき、大がえるのゲールの岩のように動かない姿をしっかりと目に焼き付けてから、老婆の後について、ゆっくりと歩き出した。



【庭の王国への旅29へと続く】

毛虫からの最新刊!?

2015年06月07日 16:30

 本日は地上で地域のイベントのマネージャー役をしたり、ついでに(?)休日出勤したりしていたアウローラです☆

 あと、ギンコさんの庭の小さな竹に、いきなり毛虫が大量発生し、殺虫剤を噴霧したりもしていました……(汗)

 というか、6月に入ってからの毛虫度がハンパなく、いろいろな種類のヤツに遭遇しております。

 昨日は、プリムラ・ジュリアンの古葉を切っていたところ、葉影にいた、黒と赤の何とも毒々しい毛虫の存在に気付かず、ヤツを指先でドスッと突くという事故を起こしてしまいました。

 気持ち悪すぎて、思わず「うごぉっ」と叫びました(汗)

 幸い、指は腫れることもなく無事で、ヤツも中身(……)が出るような事態にはならなかったので、すみやかに葉ごと回収して、ゴミ箱へ葬り去っておきました……

 ギンコさんは「クチナシの葉がバリバリ食われてるから、あそこにも何かいるんじゃ……?」と疑っていましたが、いまだ、犯人(?)の姿は確認できず。

 見つけてしまうのもイヤですが、いるはずなのに見つからないというのも、何となくコワいものがありますね。 


 と、それはともかく!

 我が物語の同志、エウロスさんこと蝉川夏哉さんの最新刊――

『異世界居酒屋「のぶ」三杯目』が、そろそろ(6/24)発売になるようです!(←毛虫話のあとに宣伝……)

 しかもコミカライズとは、凄いぞ!!

 詳細はこちら ⇒ このラノ文庫編集部ブログ で。

 書影などもチェックできますよ。

 エウロスさんは、わたくしが1日に8500字書いてフフンと喜んでいたら、同じ日に16000字書いていたというツワモノです(笑)

 本人が寝ているのかどうか心配な面はありますが、物語は面白い! ので、書店に立ち寄られた際には、ぜひチェックしてみて下さいね!

 たぶん平積みになってることもあると思うので、ぜひに……☆


 ――と、いうことで、本日のところはこのへんで。

 下記事に拍手、ありがとうございました~っ!(拝)

 また次回の記事で、お目にかかりましょう☆

庭の王国への旅 27

2015年06月06日 13:10



                *             *


 かがり火には新たな薪がつぎ足され、炎はいっそう大きく、天を焦がさんばかりに燃え盛っている。

「行こう!」

 オニユリが叫び、右手で老人の腕を、左手で星の娘の腕をとって、祖母の後に続いた。

 それから、時間にしてどれほどのあいだ踊っていたのか、後になっても、誰も確かなことを思い出せなかった。

 音楽は激しくなり、緩やかになり、あるときは軽妙に、またときには荘重な調子でとぎれることなく続いた。

 人々はそのたびに違う踊りを踊ったが、全員がすべての踊りを覚えているわけではなく、中の2、3人が手本となって、あとの者はみな熱心にそれを真似るのだった。

 踊り続けていると、一種の陶酔状態のようになって、眠気も疲れもまったく感じないように思われる瞬間があった。

 だが、休むために分厚く茂ったクローバーのクッションに腰を下ろしたと思うと、次にふっと我に返ったときには、いつのまにか曲が変わり、記憶の脈絡が途切れていることが度々あった。

 覚えのないうちに眠りに落ちて、曲の変わり目や、人々の声が一瞬高まった折に目が覚めるのだ。

 それは老人に限ったことではなく、他の人々もそうだった。

 男も女も、年寄りも若者も子供も、あちこちで木に寄り掛かったり、茂みの上に突っ伏したりして眠っていた。

 手回しのいい者は、マントや、薄手の毛布のようなものまで持ってきており、それにくるまって目を閉じていた。

 老人はそのうち、ひんやりするクローバーの上に座って、夢を見ているのか、それとも目覚めているのか判然としない、不思議な心地にとらわれていった。

 人々の声が絶え間ない川のせせらぎのように聴こえ、飛ぶ火の粉は何百匹もの蝶のように見えた。
 
 エッサマヒーア
 サラッサヒーア
 ラッサマルッサ
 フー

 まだ起きて踊っている人々が呪文のような言葉を歌いながら、輪になって手を繋ぎ、炎に近付いてはまた遠ざかる動きを繰り返している。

 エッサマヒーア
 サラッサヒーア
 ラッサマルッサ
 フー
 
 言葉の意味は分からなかったが、ただこれだけの言葉が何度も何度も繰り返されるので、すぐに耳について離れなくなった。

 老人は、声は出さず、小さく頭を振りながら口だけを動かして歌った。

 エッサマヒーア
 サラッサヒーア
 ラッサマルッサ
 フー
 
 そのうち、とうとうつぎ足す薪もなくなったのか、少しずつかがり火の炎が小さくなり始めた。

 同時に、炎の赤を飲み込むほど真っ黒だった空が、東の方から、わずかに青みを帯びてきた。

 エッサマヒーア
 サラッサヒーア
 ラッサマルッサ
 フー
 
 人々は、すっかり小さくなったかがり火の中で骨組みのように赤く燃えている薪を、別のまだ燃えていない薪で叩いて崩し、地面の上で宝石のように輝く熾火の山に変えた。

 そこへ、オニユリの祖母が大きな桶を抱えておごそかに進み出た。

 エッサマヒーア
 サラッサヒーア
 ラッサマルッサ
 フー
 
 彼女は桶を傾けて、輝く熾火の上に、ためらいもなく大量の土をひっくり返した。

 灰と煙が舞い上がり、炎が消えた。

 わずかにあたりに散らばり、ちらちらと燃えている炭に、人々はひとつずつ手ですくった土をかぶせ、消していった。

 エッサマヒーア
 サラッサヒーア
 ラッサマルッサ
 フー
 
 この場に集まった――老人たちを除く――全ての人々のあいだには明らかにある種の了解があったようで、彼ら彼女らは、炎が完全に消えたと同時に、申し合わせたように同じ行動をとり始めた。

 手に手に、マントや毛布、馬の背にかける飾り布、長い帯などの布製品を持って、東の崖の方へと歩き出す。

 眠っていた者たちは揺り起こされ、はれぼったい目をこすりながら、同じように用意していた、あるいは手近の布製品を取って東に向かった。

 ゆるやかに、風が吹いている。

 東風だ。

 エッサマヒーア
 サラッサヒーア
 ラッサマルッサ
 フー
 
 人々が呟くように、唸るように繰り返し歌うほかは、全てはが無言のうちに行われた。

 ぼんやりと座ってその様子を眺めていた老人の肩を誰かが叩き、振り向くと、オニユリの祖母が立っていた。

 彼女は口元に指を一本立て、頷いてみせると、自分の赤いショールを肩から外し、老人に手渡した。

 そのかたわらにはオニユリと、半分眠ったような顔をした星の娘がいた。

 オニユリはびっしりと刺繍をほどこした壁飾りを、星の娘はオニユリから借りたらしい大きな布の袋を手にさげていた。

 老人は立ち上がり、オニユリの祖母が指し示すのに続いて、東の崖へと向かった。

 そこにはもう大勢の人々が集まって、黙って崖のふちに立ち、遠く東の山脈の山なみがこの世のものとも思われぬほど美しい色合いに染まるのを見つめていた。

 ゆるやかに人々の顔に吹き付けていた東からの風が、少しずつ強まってきた。

 オニユリの祖母が腕を挙げ、山並みの一点を指差した。

 そこはちょうど昨日の朝、翼の騎士たちが姿を現した方角だった。

 その地点から、一条の矢のように黄金の光が射し、それがたちまち四方に放射して溢れだした。

 ごうっ! と息が詰まるほどの風が吹き付け、持っていた布を奪い取りそうになる。

 新しい光と風が、体を通り抜けたような気がした。

 オオオーオオオーオ!
 
 眩い朝日と凄まじい風音の中で、雄叫びが上がった。

 翼の騎士たちが翼をのぞいて完全武装し、並んで立ち、天に向かって槍をさし上げている。

 槍の穂先の下には、色とりどりに染められ細長く裂かれた布の束がついていて、それがまるで生きているようにおどった。
 
 オオオーオオオーオ!
 
 人々も力いっぱい叫んで、持っている布を、帆のように風に掲げた。

 太陽の光を受けた布がいっぱいに膨らみ、風をはらんで激しい音を立てる。
 
 オオオーオオオーオ!
 
 風に持っていかれそうになりながら、老人も、星の娘も、腹の底から声を張り上げた。

 息を吐き切り、光と風を吸い込むたびに、何もかもが新しく生まれ変わっていくような気がした。
 
 オオオーオオオーオ!
 
 ひときわ激しい風が吹きつけた瞬間に、人々は持っていた布を未練もなく宙に投げ上げた。

 ごうっと風のうねりが起こって、騎士たちの槍や、老人や星の娘の手からも布を奪い取り、そのまま一気に空高くへとのぼり、見えなくなった。



【庭の王国への旅28へと続く】

今日は涼しかったが……

2015年06月03日 20:49

 今日は、わたくしが活動する地上の地方ではかなりの強さの雨が降っており、おかげで涼しく、過ごしやすい気温でした!
 
 しかし、ここ数日は本当に暑かった……

 気付けばもはや6月、わたくしが地上でメルトダウンする季節がやってきましたよ!

 わたくしの「汗かき度」はかなりハンパなく、ちょっと身体を動かすと、冗談抜きで顔面を汗がだらだら流れおちるレベルなので、業務中は、こまめな水分補給が必須です。

 500ml入りの水筒では途中でお茶が足りなくなるので、昨日、1リットル入るものを新たに買いました!

 山アイテムとしてそのスジでは有名な「ナルゲンボトル」というやつです。

 ただの広口ボトルなのですが、蓋がきっちりしまるし、頑丈で、イイ感じです!

 また、目盛りがついていて、飲んだ量がひと目で分かる(次に持っていく水分量の目安になる)のも便利なポイント。

 今日は業務中に900mlのお茶を摂取しました☆(←多)

 熱中症なども増えてくる時期ですから、しっかり水分補給をして、爽やかに過ごしたいものですね。

 
 そして本日は、先日エレファーナさまから寄贈していただいたイラストを、グランド・ギャラリーに展示しました! 

 エレファーナさま、ありがとうございました☆(拝)

  
 それでは、今日のところはこのへんで!

 下記事に拍手、また、同盟等でのメッセージ、ありがとうございました~っ!(拝)

 また次回の記事で、お目にかかりましょう☆



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